冬が過ぎ、春風が吹き——いま、SFの時代
去年発表された傑作短編SFを読みたいひとへ
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新たな日本SF短編年間ベストアンソロジー≪ストSF≫シリーズの第二巻となる『ベストSF2021』をお届けする。2020年(月号・奥付に準拠)に日本語で発表された新作の中から、「これがこの年のベストSFだ」と編者が勝手に考える短編十一編を収録している。
なによりも、本書は“SF”という概念の開発と拡張を目的として制作された——というのはウソですが(元ネタは樋口恭介編のアンゾロジー『異常論文』の巻頭言)、結果的に、SFという概念の開発と拡張がなされていることは、おそらく否定できない事実である。
実際、作品を選んだ時点から半年以上経ったいま、あらためて収録作を読み返してみると、作品のジャンル的な幅の広さに驚かされる。
前巻と同じく、作品の長さや短編集収録の有無などの事情は斟酌せず、大森がSFとしてすぐれていると思ったものだけを収録させていただいた。二度とないベストイレプンの競演を楽しんでいだだければさいわいです。
——大森望『序』より
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最近、「現実がSFを超えた」という言葉をよく聞くようになりました。SFで描かれていないような技術や状況が出現することもあるでしょう。しかし、現実が永遠にSFを超えられないことがあります。それは“面白さ”です。このアンソロジーには、さまざまな物語が収録されていまず。奇想天外な物語もあれば、未来に起こりうるかもしれないと思わせるような物語も。そして、すべての作品に現実では味わえない“面白さ”があるのです。
(編集部)
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