恐怖体験とは、謂わば怪奇との不運な境遇である。日常という道端に罠のごとく落ちているもの。それをうっかり拾ってしまったがために訪れる悲劇である。
拾ったものはどうするか、捨てるほかあるまい。その捨て場こそが、実話怪談大会「超−1」であった。
二度と取りに来ぬつもりで捨て置かれた荷物——否、預け託された恐怖が毎年山のごとく著者の下に集まった。その幾つかは酔狂な実話怪談愛好家に傑作選として饗されたが、実は恐怖の真相が見えぬまま埋もれてしまった話がある。
それらが今回、甦った。あの話の恐怖は「そんなもんじゃない」——地の底から響く声に操られるように著者はそれらを引き摺り出した。
さあ、あなたも取りに来てください。まだ生きていますから。真の恐怖はこれからです……。
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